退職による損害を請求できるか

Qアルバイトを雇ってもすぐに辞められ困っています。働いた分の給料は支払うとしても、当方も求人のための費用がかかっています。あまりに短期で辞めた場合、求人に要した費用分を求職者に請求したいので、承諾書を作ってもかまいませんか。

A労働者が早期に退職する場合について、あらかじめ定めた額を請求する約束をすることは、労働基準法に抵触することになり認められません。これは、損害賠償を予定することで労働者が自由に会社を辞められなくなり、結果として、自由意志を拘束されたり、労働の強制につながることを防ぐ趣旨から設けられたものです。 労働契約における債務不履行には、期間の定めのある労働契約において、期間満了前に離職してしまった場合や、遅刻、無断欠勤、不注意による不良品の生産なども含まれると考えるのが一般的ですが、これらについて損害賠償額を予定することも違反となります。 なお、労働基準法が禁止しているのは、あらかじめ違約金を定めることや損害賠償の額を予定することですから、契約不履行により現実に生じた損害についての賠償請求をすることは可能です。
法律では

損害賠償予定の禁止
労働基準法第16条では、「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」と定めており、労働者と損害賠償を予定するような約束を交わすのは一切認められいません。

ワンポイント

早期退職への罰則規定
民法(第627条第1項)では、雇用期間の定めない労働契約については、退職を申し出て2週間経過すれば雇用契約が解除されると定めています。したがって、入社早々に自己都合退職するからといって、罰則を課すことは一般的にはできないでしょう。しかし、労働者の解約の自由を不当に制限しない、合理的理由によるものであれば、就業規則に退職手続きの要件を定めることができます。

●退職などのトラブルは、こじれるとお互いに大きな禍根を残します。
取扱いに疑問があったら、できるだけ早く労働基準監督署へご相談になるのがよいでしょう。

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